初めに、政治に対しての基本的な事を学びたいと思います。
宗教がなぜ、政治に関わりを持つのか。
宗教の持つ意味とか役割は何か。
一言で言うと、それは信仰を通して、自分自身の成長と、同時に他の人々とも深く関わりを持って、社会そのものをより良い方向へ信仰を持つ一人ひとりが、主体性をもって活躍していくもの。
これが宗教の役割です。これが本来の宗教が社会へと関わりを持つ意味です。
そして、政治に関わりを持つのがなぜ、重要なのか。
それは、政治を司るのが人間だからです。社会を良くするのも人間だし、悪くするのも人間です。平和な世の中で暮らすのも、また戦争の世の中になるのも、同じ人間の仕業です。その構図はこれだけ文明が進んでも、過去の歴史の教訓を教えても、人間の生命に刻まれた運命にも似た”宿業”は実は進化してはいないのです。
それは政治というのは、権力です。国民一人一人から税金を集めて、その使い方を決める権利があります。これがひとつの権力です。例えば、国の政治は国会議員という人達が権力を握っています。日本の国は武家社会の歴史がありましたので、武士、イコール、刀で農民や商人を支配してきました。今風にいえば、軍事国家・独裁政権です。外国は今でもあります。
日本の今の世は、主権在民といって、国民が主権者ということになっています。但し、形だけです。国民が主権者であると憲法では書いてあっても、一個の人には、行政権も司法権も、ましてや法律を作ることはありません。なぜなら、選挙という投票するという行為で議員を選び、その議員に国の運営を任せるという仕組みです。主権在民といっても、結局は選ばれた議員が権力を行使しますので、私たち選ぶ側が、賢くならなければなりません。ここに最も大事な意味があるのです。
例えば国会議員の場合は、選挙制度の仕組みのひとつに、国民の半数の投票で当選となりますが、実は、選ばれた権力者にとっては、投票率はあまり関係ないのです。むしろ、無関心の国民が多い方が都合が良いのです。最近の投票率は、国政レベルで55%から60%程度。多くの国民が選挙には行かないのは、理由はどうであれ、当選した人にとって、その選挙に行かない有権者から信任された。という仕組みになっていますから、実際、「政治には関心がない」というのは、権力者にとっては最大のメリットになります。逆に国民にとっては最も危険な行為になってしまうのです。
ここに、創価の哲学が生きる、最大の理由があるのです。
国民よ、賢くなれ。政治家に騙されるな。戸田先生は「特に青年は、心して政治を監視せよ」と指導されたのです。先ほど、お話したように、人間は、ひとたび権力を握ると、その欲望と魔性と、甘い罠に、完全に虜になってしまいます。軍事力を持てば、戦争をしたがります。経済力を持てば、もっと欲しがる。過去の歴史がそうでした。
創価の哲学は君に強く、訴えています。
それは「信仰を通して、自分自身の人間革命に挑戦せよ」と教えています。そして、大聖人が立正安国論で、時に執権、政治の最高権力者に対して、「汝よ、民が自分の親と思って、政治を司りなさい」と言われたように、国民に奉仕するのが政治家です。
今、私たちが支援している公明党。それ以外の政党は他にもあります。本来ならば、他の政党の事もよく勉強して、そして公明党と比較すべきです。唯我独尊ではいけません。
世俗的にいえば、どの政党も国民の為。主義主張は違っていても、悪い世の中を作ろうとは思っていないはずです。
では、なぜ、公明党なのか。
根本的には、公明党の議員は、朝晩、勤行しています。私たちと一緒になって創価の哲学を広めています。絶対平和主義です。一人の為に政治を司ります。そして共々に人間革命に挑戦しています。
と、いうと折伏になってしまいますが、宗教色を出すと誤解と偏見の人たちには、ここで話が止まってしまいますので、自分自身の決意として、心の中に想いとして押さえておいて下さい。
政治家として具体的に政策を掲げて、どのような活動をし、また具体的に何を実現したか、これが政治力です。
それは、参議院から始まったのです。
1956年(昭和31年)、当時はまだ、公明党はありません。創価学会推薦の候補が、3名当選しました。
大阪事件の淵源になった事は、小説・人間革命に紹介されています。戸田先生の命を受けて、池田先生一人の戦いから、「常に庶民の中へ」。「常にひとりの人間の中へ」。との思想が公明党結党と繋がります。
そして、1964年(昭和39年)、参院議員15人。地方議員1200名余りの陣容で公明党が結成されました。
腐った既成権力の壁や困難な課題に次々と挑戦し、日本の政治に「新風」を吹き込んできました。
今は、地方議員3000人を要し、「チーム3000」の名前で、全国、公明支援の活動を展開しています。
公明党の中心となったテーマは大きく2つです。
結党当時、既成政党から「福祉を唱えるのは素人」「福祉は政治ではない」などの的外れな批判の中、公明党は「大衆と共に」の立党精神を胸に、堂々と「大衆福祉」の旗を掲げて奮闘。国民の切実な願いに耳を傾け、義務教育の教科書無償配布や児童手当などを粘り強く実現し、「福祉」を政治の柱に沿えました。
これが、1967年9月から実現したことにより、「福祉の公明党」の原点になったのです。
もうひとつは、「現場第一主義」の伝統は今でも脈々と受け継がれているということです。
高度成長時代、公明党は全国で「公害点検」を展開。現地調査をもとに「産業優先」から「生命尊厳」へ。創価の哲学です。これを当時の政府へ政策転換を迫り、イタイイタイ病をはじめ、数々の公害病認定への突破口を開きました。その公明党の現場第一主義の姿勢は、今も「通学路総点検」「介護総点検」「防災行政総点検」など、脈々と受け継がれています。
ここ沖縄の新都心の米軍施設返還へむけて、「基地総点検」を行ったのも、公明党です。
そして、今現在の政治です。
「安定」がテーマです。
民主党政権の期待が裏切られただけではなく、この4年間で、ますます経済が低迷しました。沖縄の基地問題も混乱の度合いを増してしまいました。
元気だったのは唯一、民間部門です。国はいやまして借金。昨年暮れに、政権を取り戻しましたが、国会は2院制です。衆院議員では与党でも、参院の議席は、まだ民主党の議員が一番、多いのです。
両足を踏ん張る人がもっとも力を発揮するように、政治の安定こそが、この国の経済や、外交。そして何よりも人々の生活を強くします。
その安定には、きめ細かな生活者目線を持つ公明党が柱にならなければいけない。また安倍政権は、ある意味民主党政権の反動で人気があるように見えますが、国民の多くは、自民党を支持しているわけではありません。支持が高いからといって、右翼的な傾向も読み取れますが、その歯止めになるのも政権与党に加わっているからストッパーの役割が可能なのです。
いずれにしても、無党派という人達が4割を超えているのは、政治に対して不信感を抱いているからです。
だからこそ、話さなければなりません。対話を通して声を出さなければならないのです。創価の哲学を語るのです。
「立正安国論」を現代に蘇らせたのは、創価の三代の師弟でした。それはそれは、権力からの迫害と、経文に説かれる三類の強敵も呼び起こしたのです。創価の哲学を語るのは立正安国論の実践そのものです。
公明支援の活動を通して相手の仏性に語りかけているのです。
いずれにしても、もっともっと勉強して何が根本的な正義なのかを知らなければなりません。
公明党は全体からみたら、5%の勢力かもしれません。しかし、その5%は、強力な5%です。
絶対支持の5%は、実は、その何倍もの支持者を巻き込みます。実際の得票率はその2倍から3倍が過去の実績です。
そして、その絶対平和の勢力は5割を超える力になります。自民党も公明党の支援がなければ勝てません。これが全国の選挙区で起こっています。
頑張りましょう。戦いましょう!!!
2013年6月19日