誓願の五月三日

布と先駆の沖縄勢

豊かな詩心(しごころ)の沖縄では、日食(にっしょく)を「太陽と月の結婚」とする美しい民話も伝えられている。

それは、何とロマンあふれる “天体の結婚式” であろうか。

私には、まるで太陽と月が一体となったような、明るく仲睦まじい沖縄の父母たちの笑顔が目に浮かぶ。

いずこにもまして苦労を乗り越えられてきた沖縄の同志は、苦しむ友の心を、力強い陽光の如く励まし、優しい月光の如く癒す不思議な力を持っている。

「世界最初の広宣流布(こうせんるふ)のモデル地帯」を目指して、「イチャリバーチョーデー」(行き合えば、皆、兄弟)という大海原(おおうなばら)のように開かれた心で、愛する沖縄家族は、今日も友情と信頼を広げておられる。

私の大好きな「沖縄健児の歌」を聴かぬ日はない。この五月十五日には、返還(へんかん)四十周年を迎える美しき「うるま島」(珊瑚の島)に、永遠の平和と繁栄と和楽あれと、いやまして祈りに祈り抜いている。

(略)

人類史にあって、「一人も残らず幸福に!」という究極の生命の希望が文字に凝結(ぎょうけつ)したもの、それが法華経といえようか。

大聖人の御書は、その精髄(せいずい)の “希望と勝利の経典(きょうてん)” である。

御書発刊から六十周年、この不滅の希望の輝きは、いよいよ人類の未来を赫々(かっかく)と照らし出している。

さあ、元初(がんじょ)の五月三日から、大いなる希望に燃えて、正義の師子吼(ししく)を轟(とどろ)かせゆくのだ。

今再び、異体同心(いたいどうしん)の団結で、新たな一歩前進を開始しよう!

「声仏事(こえぶつじ)を為(な)す」・・・私たちの誠実な対話、勇気の行動は、人間の勝利へ、最極(さいごく)の希望を創(つく)り広げゆく戦いなのだ。

 

広宣の

 我らの元初は

  この日かと

希望の彼方は

 勝利の山々

随筆・我らの勝利の大道 73