第22回 全国体育系学生柔道体重別選手権大会
2010年3月20日 66Kg級 決勝戦
茂樹、準優勝おめでとう。
その後、前十字靱帯断裂 という怪我で、今は試合に出られなくても、長い人生の序盤戦です。
この経験は、自分自身に強靭な精神力を創るから、また新たなスタートを開始していこう !
半年後の世界柔道東京大会も、若き大学生が優勝した。
皆、実力は紙一重です。
勝負は時の運というけれど、若き君たちは、全員がスタートの位置についている位、大きな差はないのです。
これからの生き方で、どのようにも成長していける。
将来は、どんな困難にも負けない、大きな自分を創って、
後で振り返ってみたら、 「大きな意味のある経験だったな」 と思えるような、
自分自身に大成長して下さい。
決勝に進出したのは仲村茂樹(桐蔭横浜大3年)と、石本克泰(国士館大3年)
決勝は仲村、石本ともに右の相四つ。
開始早々、厳しい組み手争い。20秒、石本釣手を探りながら、
やや強引に右大内刈を仕掛けるが間合いが遠く、
仲村これを鋭く小外刈に切り返し仲村の「有効」。
決めが良く、投げられた石本も「一本かと思った」というこの大内返で、
試合が落ち着く前に仲村が先制。
以後も同様にややあわただしい展開が続くが、1分過ぎから石本が釣手で横襟を握り、
両襟を握る形で仲村の頭を下げさせ始めると仲村の動きが止まり、
徐々に試合は石本ペースに。
石本は次々に両襟の大外刈を繰り出して前に出ると、
仲村は苦しい態勢ながらもこれに右背負投、左袖釣込腰で対抗。
しかし仲村の技はいずれも組み際、もしくは押し込まれた体勢からのもので、
石本は払巻込、大内刈に大外刈と技をまとめて完全に試合の主導権を握る。
残り1分20秒、仲村、何度めかの左袖釣込腰を待ちかまえた
石本逆側に勢い良く押し込んで転がす。引き手のめくりが良く効き、
石本の「技有」となる。
石本すかさず抑え込みを狙うが、
仲村二重絡みで耐え、
長い攻防の末に「待て」。
この時点で残りは約40秒。
石本は片襟の体落、背負投で攻撃し、
最後は前に走り出てくる仲村をうまくいなして時間。
優勢勝ちで見事今大会2連覇を達成した。
試合後、「2連覇は狙っていた」と息を弾ませた石本。決勝では先行されたが、
「あれは一本取られたかと思ったが、
ポイントを取られて却って燃えてきたので結果的には良かった」と
語る強気の柔道が見事連覇を呼び込んだ。
2010年世界柔道選手権大会 国立代々木競技場
9月12日
決勝 男子66kg級
大学生の海老沼匡、森下純平という
若き二人が世界に挑戦。
海老沼は3回戦でブラジルのクナに
肩車で「一本」を取られて敗退するも、
そのクナを4回戦まで一本勝ちで勝ち上がってきた森下が
改心の払い腰で決めて見事初優勝。世界デビューをビッグタイトルで飾った。