勝利の人間学 2

声 (こえ) 仏事 (ぶつじ) を為 (な) す

心が声に表れる

ある時、皆で題目三唱(だいもくさんしょう)

したが声が揃 (そろ)わない。

戦いに臨 (のぞ)む皆の呼吸が、

合っていなかった。

心がバラバラでは、皆の力も結果も出ない。

私は何度もやり直した。

声が揃うまで題目を唱 (とな)えた。

そして「前進」という合言葉 (あいことば)を皆で何回も繰り返して叫んだ。

最初は弱弱 (よわよわ)しい声が、

だんだんと勇気凛凛 (ゆうきりんりん)と力強くなっていった。

皆の心に「前進する決意と自信」が漲 (みなぎ)っていった。

心が声に表れる。声が壁 (かべ)を破る。

声が出るようになった時、勝利へ怒涛 (どとう)の前進が始まったのである。

「声 (こえ) 仏事 (ぶつじ) を為 (な)す」である。

声で仏の仕事をするのだ。