葬儀終了後の費用について 第四章6 

6 葬儀終了後の費用について

仏式での法要は、亡くなってから四十九日までを「忌中」としていますので、

この期間は、七日毎に法要を行うとされています。

また、神道では、法要を「霊祭」( れいさい )と言って、

五十日祭までは十日毎に霊祭を行います。次いで百日祭、一年祭と続き、

特に亡くなって一年後の1年祭は重視します。

また仏式の年忌法要ですが、一周忌は亡くなってから、1年目。

三回忌は、亡くなってから2年目です。

そういった数え方をしますので、その後七回忌 (亡くなって6年目) の節目や、

また三十三回忌 (32年目) を弔い上げとされています。

宗教により色々な捉え方としての法要ですが、

その意味は「忌」は故人に対し祈りに専念する期間とされています。

仏式では四十九日が「忌明け」となり、

この日に合せて墓地への埋葬する場合もあります。

但し、全てではありません。

葬儀当日埋葬の習慣もありますし、またお墓の無い場合や、あえて

お墓を建てずに、納骨堂に納める場合など価値観は変化しています。

ここでは費用の側面からのお話です。

A 最初に法要等の費用です。

四十九日法要を中心に説明しますが、これは地域によっては、

新盆 (初盆) に親戚を招いて盛大に行いまのすので、それとも一緒です。

葬儀式を上げたときに、例えば仏式の場合その菩提寺にお骨を納める時は、

その寺院での法要となりますので、

墓地に埋葬の際や四十九日法要等での読経に対する「お布施」です。

公園墓地や民間墓地なども、その法要に関する考えは一緒です。

その際、住職を呼んでの読経に対する「お布施」は必要になります。

菩提寺の場合で、告別・葬儀式終了後の埋葬は、

通夜からの葬儀に対するお布施に含んでいるケースがほとんどですので、

当日埋葬であれば、別途お布施を包む事はないようです。

日を改めての法要などはその都度必要となります。

基本的に「お布施は志し」ですので、金額は表示されませんが、

一般的にはお車代が発生しない菩提寺などのお布施は数万円程度。

わざわざ埋葬の墓地まで来て頂く場合は、その費用も加味してのお布施が多いです。

別に包む習慣はそのお寺との関係ですので、全国的な基準はありません。

第1章の寺院との関係やお墓について述べましたが、

新しく墓地を購入するというのは、

それが寺院墓地である場合、そのお寺の檀家になるという意味ですから、

今後そのお寺から永代に渡って供養を意味します。

その都度、回忌法要や、お盆、春秋等のお彼岸など、

法事に関する全てに対して関わりを持つという事です。

「お布施は志し」ではなくて、その都度、

多額のお布施を求められる寺院も数多く見てきました。

葬儀を出す際、

宗教は否定しないけど特定の宗派に縛られたくないという流れは、

実はここに多くの理由があるのです。

 さらには墓地にお骨を埋葬する際には、その寺院の指定の石材店です。

公園墓地なども、その公園墓地の石材店が納骨のお手伝いをしますので、

その手数料も発生します。一般的には、1万円~2万円程度です。

新しくお墓を立てる場合などは、

その石材店から、埋葬の際は無料のサービスを受けられる場合もあります。

 また全国では、いわゆる田舎と称される部落墓地も、まだ多く存在しますが、

それは地域や村の組合の方が習慣として埋葬を執り行いますので、

ここでは省略します。

そして、法要は会食をされるのが一般的ですので、

それに対する料理飲食の費用です。

法要は来て頂く人数は、予め法要を執り行う施主が相談の上、

日程や来て頂く家族・親族を掌握しますので、料理飲食の費用は予定がたつと思います。

四十九日法要は、亡くなった日を1日と数え、四十九日以前に皆さんが集まりやすい日を

選ぶのが多いです。

そして法要を行う場所ですが自宅は少なくなりました。

法要と会食が一緒の場所でできる霊園や、墓地や寺院で法要を済ませたあと、

近くのホテル・レストランや会席料理店へ移動しての会食が多くなっています。

その際、法事や法要の会場にはお位牌と遺影写真を持参して、

中心となる席に飾るのですが、

それに対応できるホテル・レストラン・会席料理店となりますので、

予めその趣旨での予約が必要です。

寺院でも会食と法要が一緒にできる場合もあります。

仏式では浄土真宗以外は塔婆(とうば)を立てての住職の読経を行う習慣もあります。

塔婆供養は、1本1.000円~2.000円程度です。

亡くなってからの最初の大きな法事が、この四十九日法要となるわけですが、

料理飲食費用に一人1万円をかけると、その出席者分の費用が大まかに算出できます。

また親戚等の参加者は「御仏前」としてお香典を包んできますので、

一家族あたり法事の返礼品として

「引き物の品」を添えてその場でお返しする場合もあります。

これらはそれぞれの親族との関わりでの「仕来たりや地域の習慣」に従いますので、

決まりごとではありません。

「引き物の品」は3.000円~5.000円程度が多いようです。

しかし「引き物の品」そのものを用意しないケースが多くなっています。

法要それ自体に施主は金銭的な負担を要しますので、

親戚通しは敢えてお返しは遠慮するのでしょうね。

以上が法要等での費用です。

また、余談になりますが、仏式では、故人は穢れたものとして精神的に捉えられてきました。

それが他者に移らないように接触を断つ物理的な側面から「忌」という考え方も定着した

面もあります。

今は医療技術が発達していますので、

法定伝染病以外は一般的な手続きにより葬儀・火葬ができます。

また、火葬の習慣が定着したのは実はここ近年です。

以前は火葬の設備機器そのものが整備されなかったのも大きな理由ですが、

衛生的には火葬(荼毘) のほうが安全です。

日本全国を見ても、いまだに土葬の習慣の地域もありますし、

法律的には故人を手厚く葬るという事に反しない限り

色々な埋葬の手段が認められています。

 

<埋葬の方法や弔い方について>

更には、荼毘の後にはお骨になるのですが、その遺骨を、

墓地に納めるのではなく「葬る」事を目的とした「散骨」といって

海への撒く「海洋葬」また特定の木の下への散骨などの「樹木葬」です。

自然に帰りたいという故人の思いとしての表現が、

そういった葬送の形として具体化しています。

節度ある「葬る」という目的であれば、それを利用したいと思う家族も増えています。

「墓地、埋葬等に関する法律」は細かく砕いた遺骨は対象になりませんので、

広く法律的にも認められつつあるようです。

ただし刑法では「遺骨遺棄罪」が規定されていますので遺骨を捨てるのではありません。

葬送を目的としての「葬る」のです。

また、少し趣は異なりますがお骨の一部を、

自宅等などの家族の身近な場所に安置する「手元供養」などです。

それはお骨の一部を専門業者に依頼してペンダントにしたり、

仏壇の中に形として納めたりなど、葬送の自由は進化しています。

B 仏壇について

仏壇は、もともとは仏教信仰の対象としての本尊を安置するものとして普及しましたが、

同時に故人のお位牌を祀り、故人を偲び供養する場

として捉えられる様になってきました。

葬儀の終了後、四十九日の忌明けまでに、仏式の宗派が明快であれば、

その宗派の本尊と、位牌と併せて仏壇・仏具を揃える習慣です。

最近は、お墓事情と似て揃える時期は「四十九日の忌明け」に捉われ無くなったり、

さらに宗派ではなく、故人の位牌を中心に祀り日常的にお水や、お花、

そしてお線香等で供養するようになりました。

宗教的には、仏式で仏壇を購入した場合は、

「開眼供養」(かいげんくよう)といって、住職によるいわゆる「魂入れ」の儀式です。

それは、仏壇・本尊・本位牌と併せて行います。

四十九日法要の時に合せて行うケースが多いようですが、

住職が自宅に安置した仏壇に来ての供養ではなく、

寺院へ持ち込んだ本尊・本位牌のみでの「開眼供養」が多いようです。

その際、寺院へのお布施を包みます。

仏式の仏壇であっても、特定の宗教・宗派を持たない仏壇形式として、

厨子(ずし)タイプの仏壇もあります。

家具調仏壇がそれの先駆けです。

その仏壇の中に、

故人が生前愛用していたメモリアルグッズを飾ったり、小さな写真を入れたり等、

供養の仕方は自由なのです。

この流れが急速に普及しつつあります。

当社は先代から仏壇・仏具が専門でしたので、

宜しければ下記のホームページも参照下さい。

八宗用メモリアル仏壇 も参照して下さい。

http://www.memoriarubutsudan.com/index.htm

創価学会用SGI仏壇です

http://www.sgibutsudan.com/

 

Cお墓について

<お墓を買うという意味>

お墓を買うというのは、その墓所 (土地) と墓石の建立を意味します。

墓所は土地の所有権の購入ではなく「永代使用権」の購入という意味です。

購入する本人の名義になる、一般的な土地建物の所有権の登記事項ではありません。

そしてそれを管理する年間管理費を支払います。

「永代使用権」は承継者が居る限り、期限を定めずに永久に使用できますよ。

という意味で、万一継承者がいなくても、その管理費や供養料を支払い続ける法人

(信託銀行や、任意で支払う意思のある法人等) がいれば、

その権利は継続するという事です。

墓地も法律により、経営管理が定められており、大まかに3種類にわかれます。

これが大事ですので、最初に説明します。

 

1、公営墓地です

市町村など自治体が運営管理している墓地です。

最大のメリットは民間に比べて、その墓地の永代使用権の値段が安いです。

おおまかに言って、民間価格の半分~三分の一程度でしょうか。

管理費は年間1.000円以内が多いようです。

また宗教・宗派に制限が無いという点です。

人気が高く、抽選が多いためなかなか入手できません。

また石材店も、原則自由に選ぶことが出来ます。

また逆に公営であるというのは平等性を重視しますので、

墓石についての自由度は制限が多いです。

そして墓石の基本はその美観を重視します。

奇抜な表現はダメですよ、という意味ですね。

 

2、民営墓地です

これは名義的には宗教法人等が多く経営していますが、

それを管理しているのは石材店です。

墓地の造成から販売まで、石材店の資金等で開発される場合が多いですから、

宗教法人は、法律的にだけ名義上、開発に参加するのでしょうね。

誰でも購入できますし、かつ多くの場合は、特定宗教は指定されません。

実質的に墓石の販売による収益事業ですので、

それを販売する石材店との墓石工事契約が絶対条件です。

最初から墓石の建立期間 (購入から1年位が多いようです) や、

それの種類等、最初から取り決めが交わされます。

この条件の元に販売されていますので石材店の経営の安定性が重要です。

 

3、寺院墓地です

これは、100%それを経営するのが、その特定の寺院という意味です。

それは、その寺院の檀家になることであり、その宗教・宗派に属するという事で、

お墓を継承する子供にもその寺院との繋がりを継承させる義務を負わせます。

檀家になるという事は、寺院を信仰的にも、経済的にも両方で支えるという意味です。

子や孫など、後継者に対しても将来にわたる寺院への貢献度

(法事などでのお布施等) が求められます。

逆に利便性などを考えると多くの場合は、

墓所はそのお寺の境内か隣接する場所にありますので、

法事・法要など、永代供養としての檀家と住職との人間関係が強くなります。

また寺院の考え方で石材店が指定されています。

購入する側は自由に石材店を指定できません。

また寺院墓地に属しますが、特定宗教が運営する公園墓地もあります。

芝の上に全区画、同じ洋式プレート状の墓石を置きますので、

値段はそれの販売時期にもよりますが、均一です。

永代使用料と墓石の値段は、民営も寺院も運営が違うだけで、

その価格は、利便性と墓地・墓石の大きさによって決まります。

寺院墓地は特に檀家と寺院との関係で決まっているようです。

<墓石そのものについて>

墓石そのものは、石の種類ですが、国産品よりも輸入品の需要が全体の7割です。

これは顧客の指定というよりも、業者の仕入れ価格が格段に違うからです。

これも今の時代の趨勢でしょうか。

一般知識として、墓石はその石の下に「カロート」といって納骨室を作ります。

これは、

お骨を納める空間に自然に水が貯まることが予想されますので、

雨水などが入っても、それが浸透する土壌に墓所は向いています。

いわゆる水はけの良い場所です。

またこの業界の石材の値段等の相場は、葬儀業と比較して、

情報公開が遅れています。

地域や運営主体 (民間石材店か寺院墓地) によって、

同じ条件がないのもあるのですが、

近隣相場とも比較しても全く価格差が大きいですね。

また、その石材店に依頼して建立したばあいは、

納骨の際や改修など生涯にわたる付き合いになる傾向があります。

特に寺院墓地は、お寺による指定業者ですので変更は出来ません。

民営墓地も、数社が入って販売するケースもありますが、

最初に建立した業者に、特段問題がなければその後の付き合いは続くのが人情です。

また墓石の需要は年間30万基程ありますが、

其のうち3割は、既存の墓石のリフォームと、墓所そのものの移転に伴う墓石です。

それも、墓所の移転 「改葬」 のケースがここ数年増える傾向にあります。

<お墓の引っ越しについて>

最近、特に増えていますので、お墓の引っ越しについて述べてみたいと思います。

これは、「改葬」といって、法律で定められた、誰にでも自由に行う権利です。

少子高齢化になってくると、昔からの伝統である長男のお墓に入る故人がいなくなり、

分家そのものも継承者が居なくなる傾向です。

そうなってくると遠い田舎にはお墓はあっても、そこへのお墓参りが困難になって、

後継者が元気なうちに近くの霊園に墓所そのものを移そうかと、考える傾向です。

また、他家に嫁いだ子はいても、自分たちの墓所が無い場合も生きている元気な時に、

どうしようか考えています。更には生涯独身であるなど、

いわゆる「家」にこだわらない形としての捉え方です。

「改葬」は役所の手続きが必要で、役所で「改葬許可申請書」に

元の墓地の管理者 (管理事務所) に、その墓地に遺骨が埋葬されている事の

「埋蔵証明」を出してもらい、その元にある墓所の所在地の市町村の戸籍係りに

「埋蔵証明」を提示して「改葬許可書」を貰います。そして、

その「改葬許可書」を移転先の墓所の管理者 (管理事務所) に提出する手順です。

第二章で説明した葬儀の際の「埋火葬許可書」がひとつのお骨に対して、

1枚発行されていますので、その「埋火葬許可書」は納骨した墓所の管理者 (管理事務所)

が保管していますので、これが「埋蔵証明」になります。

そういった一連の手続きの費用は本人の交通費以外にはかかりません。

遠方で、手続きが大変な場合は、費用を負担して行政書士に依頼もできます。

さらには、元のお墓の墓石を処分して更地にして戻す費用の負担も発生します。

これは石材店に処分の依頼をします。

改葬は、いろいろな事情で行う訳ですが、

菩提寺が遠くの場所にありお墓参りが小旅行になり、

また後継者の宗教的負担を考えると今後は自由にさせたいなどです。

もしも、それが菩提寺であれば、その理由など予め相談することをお勧めします。

寺院の側にしてみれば、そこからお骨を移転させるというのは、

檀家そのものを失う事を意味しますので、嫌がる場合が多いです。

法的には拒否する理由にはあたりませんので、

その際は行政書士等に代行してもらうのも、ひとつの手段です。

このような意味では、寺院墓地の購入は自分の代の理由だけでなく、

子や孫など、後継者に対しても、

その寺院に対する財政的・信仰的な負担を意味するのです。

また改葬に伴う宗教的儀礼としての、元のお墓の場所の撤去に伴う「閉魂供養」・・・

仏の魂抜きという意味です。

また、新しいお墓での「開眼供養」・・・魂入れ等の儀式です。

いずれも数万円程度の「志しとしてのお布施」が習慣となっています。

<お墓に依存しない埋葬の形>

既に、多くの方はお墓を持っていますが、

あえて墓地・墓石を求めない考え方もあります。

後継ぎのないケースで多いのが、永代供養形式の「納骨堂」に、そのお骨を預けて、

その宗教・宗派で永代に供養してもらう形式です。

契約等の取り決めがありますので、例えば納骨後33年後には「合葬」といって、

そのお骨を骨壷から取り出して、別途供養されるという方法です。

多くは、宗教法人が運営する供養施設ですが、最初から合葬する場合もあります。

その施設の運営形態が大事です。公営のそれもあります。

費用は公営ですと、数万円程度。

民間ですと、合葬の場合は無料の寺院から、

駅の近くで設備の整っている施設等のそれは、100万円以上などです。

いずれにしても、

新しい埋葬の形としての「お墓」そのものに依存しなくなる傾向がみられます。

既存のお墓があったとしても「家」へのこだわりから自由になりたいなど、

個人として、自分らしいお墓の形態を模索しつつあります。

亡くなってからお墓を求める方も多いのですが、

実際にお墓参りするのはその家族です。

その家族の意思を尊重しつつ、自分の思いも併せて、

今のうちに語り合ったほうが良いと思います。

以上 第四章 終了

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