宗教者等のお布施について 第四章5 

5 宗教者等のお布施について

多くの場合、仏式で行われる僧侶による読経としての、

通夜式・告別式でのお布施についてお話したいと思います。

御経を唱えてもらう事や戒名をもらうなど、

さらに法要等でのお布施などの対価としての費用です。

 

<志しは感謝としての金額>

本来は「志し」としてのお布施なので、料金ではないのです。

「志し」は感謝の心です。

それを表現として金銭としてお渡しする金額ですので、

料金としてそのものがあるのも変なのです。

ところが、相場とか一般的には慣習としてお布施は存在するのです。

ここでは、あくまでもここでは習慣としての相場から論じたいと思います。

上記の日本消費者センターが調べた、寺院等の費用が参考となるのですが、

それは宗派によって異なります。

 最近の当社の例を参考に述べてみたいと思います。

仏式では、浄土真宗は10万円~20万円円程度。

それ以外の仏式の宗派は20万~30万程度です。

これに戒名 (浄土真宗では釈名) ですが、別途10万円程度でしょうか。

また、1日葬などの1回のみの場合、上記の半分や6掛け程度や、

直葬など荼毘の直前での読経は3万円~などです。

更に、葬儀専用派遣業としての僧侶の団体もあります。

これは寺院を持たないですが、僧侶としての資格を有している人達です。

それに登録して、葬儀社からの依頼される僧侶や、

直接その派遣僧侶に葬儀式を依頼する家族の方もいます。

主な仏式では天台宗・真言宗・浄土宗・臨済宗・曹洞宗・日蓮宗などで、

浄土真宗は本願寺派と大谷派に分かれます。

いずれも、そのお布施の金額は上記程度です。

最近の実感としては上記の日本消費者センターが調べた、

寺院等の費用の半分程度です。

 また立派な寺院を持っている住職による読経の方が、徳が高く依頼したいと

考える方もいますが、それは人それぞれの価値観ですので、

「その宗教に対する心は熱心さ」は、寺院の大きさには比例しません。

またお布施は、寺院やその地域によって、その相場は倍以上の開きがあります。

特に菩提寺の場合は、檀家としての繋がりが強いですと、

経済的にそのお寺を支えるという意味から、

上記相場の2倍から3倍以上のお布施費用が掛かるのも事実です。

それは、そこのお寺での読経による葬儀式や戒名、法事・法要等の供養でないと、

墓所に納めることが出来ないからです。

市場原理が働かない、典型的なケースです。

 こういった事が世代の交代により、広く認知されてきましたので、

第一章で述べましたが、無宗教で行う葬儀が都心部では全体の2割にも達していて、

いまだに増加傾向にあります。

葬式仏教の形骸化に対する批判が「家」から「個人へ」という解放感に繋がり、

それに伴い寺院離れが起るという理由です。

<寺院について>

一般論をお話します。住職がその寺院を継承し、家族を生計として維持するためには、

地域よって支える檀家の意識にもよりますが、

その檀家数は最低300世帯程必要とされています。

日本の江戸時代からの檀家制度の流れですが、

この寺院の数は、実は全国にあるコンビニエンスより多いのです。

そして、寺院の役割は、先祖代々からの信徒を根檀徒といって、

代々に渡り墓所の管理と葬儀式や法要等の供養を行います。

住職によっては、宗旨や宗派を葬儀式を縁としてに、

弘教を本来の使命と捉えている方もいます。

また檀徒の立場からすれば先祖代々のお墓を守ってもらう代わりに、

お布施等の供養をして寺院を経済的に支えるという役割を果たします。

お寺は法的には宗教法人ですので、檀家の中から檀家総代を決めて、

寺院の全体としての祭事の運営や施設に関しての経済的負担 (お布施) 等を

取りきめたりするのですが、住職個人の権限が強い場合や檀家そのものの数が

少ない場合は、檀家総代は形骸化されているケースの寺院もあります。

また、地方によっては、そのお寺の歴史や寺族 (お寺の家族・親族) の努力により、

檀家の数を3.000~10.000世帯以上と多く抱え発展する由緒ある寺院もあります。

このような檀家の多いお寺では、住職以外の僧侶を何人も抱えて、

葬儀や法要等に対応しています。

在来仏教の本山の末寺もありますが、多くは独立した宗教法人の代表者が住職自身として

継承されているようです。

日本で認可されている多くの宗教法人は、実態を伴っていない場合が多いのです。

税制上宗教法人は営業利益が課税されないか、されても

一般法人よりはるかに優遇されていますので、

多くは宗教的な考えよりも営利としての損得でそれを取得したのでしょうね。ところが、

お寺としての建物のある場合は、その所在地の経済環境にも大きく左右されます。

大都市に比較的広大な墓所や礼拝堂を構えていると、

環境としてその墓所にお骨を納めたくなる方が多いですので、

檀家として入る方が多くなります。

また都市部ほど経済環境に恵まれた方が多いですので、

おのずと寺院などの宗教施設の経済的基盤は安定する傾向にあるようです。

私の主観だけで言うと、

住職個人の人格と経営手腕、あるいは引き継がれた檀徒が1.000世帯を超えると、

維持発展する傾向にあります。

 

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