〈池田先生と共に 希望・勝利の師弟旅〉 「7・3」貫く地涌の闘魂2021年6月21日

6月23日は沖縄の「慰霊の日」である。
愛する沖縄の天地で、私は平和を誓願し、小説『人間革命』を書き起こした。
“一人の偉大な人間革命は、全人類の宿命の転換をも可能にする”との主題を掲げた民衆運動の叙事詩は、1945年7月3日、恩師・戸田先生の出獄から始まる。
殉教の先師・牧口先生の不二の分身として、戸田先生は東京の焼け野原に一人立たれた。その胸奥には、法難の獄中で悟達された「われ地涌の菩薩なり」との大自覚が烈々と燃え盛っていた。
ここに、創価の広宣流布、立正安国の大行進の原点がある。この恩師の一念を思い起こせば、我らの命に何ものも恐れない地涌の闘魂が湧き上がってくるのだ。
◇ ◆ ◇
この秋に発刊される『日蓮大聖人御書全集 新版』には、妙一尼へ宛てられたと推察される御返事が新たに収められる。
妙一尼は「冬は必ず春となる」(御書1253ページ)の御金言を賜った女性である。
新収録の御文は、佐渡流罪の大難にも一歩も退かず真心の限りを尽くす妙一尼の信心を、釈尊の修行になぞらえて讃えておられる。
「これは末代の凡女、彼(釈尊)は上代の聖人なり。志既に彼に超過せり。来果何ぞ斉等ならざらんや、斉等ならざらんや」
釈尊をも超える信心の志を貫く女性が、仏と等しい大果報に包まれぬわけがない――この御本仏のお約束は、そのまま地涌の生命を躍動させて広布に走る、創価の女性部・女子部への御賞讃と拝されてならない。
草創の共戦の母たちが常に心に刻んでいた「幸福勝利の哲学」がある。
第一に、一人の友の幸せを願い切り、大切にする心。
第二に、目標を最後まで喜び勇んで、やり通す執念。
第三に、苦難に挑む友を守り支える異体同心の団結。
今も赫々と輝き光る太陽の心である。だからこそ、学会家族は負けない。「冬は必ず春」の凱歌を飾るのだ。
◇ ◆ ◇
恩師の出獄から12年後の7月3日、私は権力による冤罪で入獄した。
この直前の6月30日に、民衆厳護の使命を誓って誕生したのが学生部である。
御聖訓には、「今の世間を見るに人をよくなすものはかたうどよりも強敵が人をば・よくなしけるなり」(同917ページ)と仰せである。
真の地涌の闘士は、悪戦苦闘を越えてこそ育つ。
大闘争の中でこそ、師子王の心が継承されるのだ。
男子部・女子部の結成70周年の7月を迎える。
試練の逆境をはね返して、わが後継の若人たちが偉大なる人間革命の逆転劇を創りゆく英姿を、私は祈り見つめている。
共に勝ち進もう!
「地涌の闘魂」を燃え上がらせて!